ZyLO拡張機能

zLog令和版には、プラグインマネージャ機能が標準装備されました。 有志が開発した便利なプラグインで、zLogを強化できます。

  1. プラグインって何?
  2. どんなプラグインがあるの?
    1. zLog additional I/O
    2. zLog update checker
    3. Maplot
    4. 旭川コンテスト
    5. 高校コンテスト
    6. 東海マラソンコンテスト
    7. YLコンテスト
    8. リアルタイムコンテスト
    9. Es通知プラグイン
    10. 総務省APIプラグイン
    11. CW練習プラグイン
  3. zLogのどのバージョンで使えるの?
  4. そもそも何でプラグインなの?
  5. プラグインを見つける
  6. プラグインが見つからない
  7. プラグインをインストールする
    1. zLogの起動
    2. プラグインマネージャを開く
    3. プラグインを選ぶ
    4. プラグインをインストールする
    5. プラグインをアンインストールする
    6. プラグインをアップデートする
    7. プラグインはどこに保存されるの?
  8. zLogで高校コンテストに参加する
    1. 高校コンテストのプラグインをインストールする
    2. コンテストを開き直す
    3. QSOを入力する
    4. サマリーシートを作成する
    5. 通常のユーザ定義コンテストと何が違うの?
  9. zLogをアップデートしたらプラグインはどうなるの?

プラグインって何?

zLogに新しいウィンドウを追加したり、ウェブサービスと連携する機能を追加したり、USBインターフェースと通信する機能を独自に作れます。 もちろん、大多数のユーザーは、プラグインを使う側でしょう。 なので、zLog本体にはない便利な機能をzLogに追加できる仕組みだと思ってください。

どんなプラグインがあるの?

まず、プラグインの代表的な例を見てみましょう。

zLog additional I/O

zLogにCTESTWINのLG8ファイルやHAMLOGのHDBファイルなど、zLog本体で対応していないファイルのインポートとエクスポートの機能を追加するプラグインです。 このプラグインをインストールすることで、zLogは、CTESTWIN、HAMLOGと直接データの交換ができます。

zLog update checker

zLogの新バージョンがリリースされるたびに通知します。

Maplot

QSO済みのJCC/JCGコードに対応した市区町村を地図にプロットするプラグインです。 電波の飛び方が可視化されるので、コンテストのモチベーションアップにもつながります。

window2

旭川コンテスト

高校コンテスト

東海マラソンコンテスト

YLコンテスト

リアルタイムコンテスト

旭川コンテストや高校コンテストは、zLogのCFGファイルでは完全に対応できないコンテストです。 得点のルールが特殊なため、CFGファイルをいくら工夫しても、正確な得点が計算できません。 そこで、専用のプラグインを用意しました。 それぞれ、対応するプラグインをインストールすることで、正確な得点状況がスコアウィンドウに表示されるだけでなく、JARLサマリーシートにもその得点が反映されます。

Es通知プラグイン

日本各地のスポラディックE層の発生状況を表示してくれるプラグインです。 特にVHF帯でのコンテスト運用で有利です。

総務省APIプラグイン

zLogで入力中の相手局の免許情報を検索できるプラグインです。 何に使うかって? 無線家たるもの法令を遵守するために、ですよ。

CW練習プラグイン

モールス符号の聞き取り訓練を、zLogのUIでコンテストさながらにできるというプラグインです。

zLogのどのバージョンで使えるの?

zLog 2.8以降のx64版で使えます。 x86版では使えません。

そもそも何でプラグインなの?

プラグインではなくて、zLog本体に機能を追加すれば良いではないか?という疑問はもっともです。 しかし、zLog本体での対応が難しかったり、逆に、対応するのが大袈裟すぎるような機能は、むしろプラグインで対応すべきでしょう。 zLog本体での対応が難しい機能の代表例が、上に挙げたようなコンテストへの個別対応、そして、Es通知プラグインのようなクラウドサービスとの連携です。 また、対応するのが大袈裟すぎるような機能とは、皆さんの自作ハードウェア、例えば、CWキーヤーとの連携です。

プラグインを見つける

zLogで利用可能なプラグインのリストは、こちらのページか、後述するzLog本体のプラグインマネージャから確認できます。 掲載されているプラグインは、いずれもzLogユーザーが自作し、ZyLO開発チームが依頼を受けて登録したプラグインです。

プラグインが見つからない

こちらのページには掲載されているのに、zLogのプラグインマネージャに表示されないプラグインがあります。 そのプラグインは「実験的」もしくは「安定版ではない」プラグインでしょう。 後述するプラグインマネージャのウィンドウの中程にShow unstable (experimental) pluginsというチェックボックスがあります。 そのチェックボックスにチェックを入れることで、そのようなプラグインも表示されるようになります。

プラグインをインストールする

zLogの起動

まず、zLogを起動します。 先に述べたように、v2.8以降の64bit版でしか、プラグインはインストールできません。 起動時に、コンテストを選ぶ必要がありますが、ここでは、単にzLogのメインウィンドウを開きたいだけなので、適当なコンテストで大丈夫です。

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プラグインマネージャを開く

zLogのメインウィンドウが開いたら、メニューバーからSettings(設定)メニューを選び、その中にあるPlugin Manager(プラグインマネージャ)メニューをクリックします。

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すると、ZyLO Plugin Managerというウィンドウが開きます。 その中に、プラグインのリストがあります。

プラグインを選ぶ

プラグインマネージャが表示されたら、リスト項目から、好きなプラグインを選びます。 例えば、zLog additional I/Oの項目をクリックしましょう。 すると、プラグインの詳細が表示されます。 また、ウィンドウの一番下に、ボタンが並んでいますが、Installボタンが押せる状態になります。

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プラグインをインストールする

そのままInstallボタンを押して、zLog additional I/Oプラグインをインストールしてみましょう。 ボタンを押すと、インターネット経由で、プラグインのダウンロードが始まります。 回線次第ですが、小さなプラグインなので、ダウンロードはすぐに終わります。 ダウンロードに時間がかかっていると、進捗バーが表示されることがあります。 ダウンロードが終わると、プラグインが自動的にインストールされます。 インストールが完了すると、Installボタンが押せなくなり、代わりにDisableボタンが押せるようになります。

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そうなったら、インストール成功です。 プラグインマネージャのウィンドウを閉じてください。 zLogのFileメニューから、ImportメニューやExportメニューをクリックしましょう。

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すると、LG8ファイルやHDBファイルの読み書きができるようになっているはずです。

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プラグインをアンインストールする

プラグインをアンインストールするには、先ほどのプラグインマネージャのウィンドウで、アンインストールしたいプラグインを選び、Disableボタンを押すだけで大丈夫です。 ただし、実際にプラグインが無効化されるのは、zLogを一旦終了し、次に起動した時です。 それまでは、プラグインは使える状態です。

プラグインをアップデートする

インストールしたプラグインも、しばらく経つと、新しいバージョンが利用可能になっているかも知れません。 その場合は、プラグインマネージャのウィンドウで、Upgradeボタンが押せるようになっているはずです。 アップデートしたいプラグインを選んで、Upgradeボタンを押すことで、そのプラグインの最新版がダウンロードされます。 なお、アップデートが適用されるのは、zLogを一旦終了し、次に起動した時です。

プラグインはどこに保存されるの?

プラグインの実体は、DLLファイルです。 デフォルトでは、zlog.exeと同じフォルダに保存されます。 なので、USBメモリにインストールして、持ち運ぶことも可能です。 ただし、コンテストプラグインの場合は、DLLと一緒にCFGファイルもインストールされるでしょうが、それは、CFGファイルの保存場所に保存されます。 これは、zLog本体のCFGファイルの保存場所の設定に従います。

zLogで高校コンテストに参加する

次に、高校コンテストを例に、コンテストプラグインの使い方を学びましょう。 上にも述べた通り、コンテストプラグインは、CFGファイルでは対応が難しいコンテスト、代表例を挙げると、旭川コンテストや、高校コンテスト、東海マラソンコンテスト、YLコンテストの得点計算を行うためのプラグインです。 使い方は難しくありません。

高校コンテストのプラグインをインストールする

まず、Settings(設定)メニューからPlugin Manager(プラグインマネージャ)メニューを選び、プラグインマネージャを開きます。

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そして、プラグインのリストから、高校コンテストを選んで、Installボタンを押します。

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これで、高校コンテストのプラグインがインストールされます。 そうしたら、プラグインマネージャのウィンドウを閉じます。

コンテストを開き直す

FileメニューからNew Contestメニューをクリックするか、もしくは、zLogを閉じて、起動し直します。

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コンテストを選ぶウィンドウが表示されるので、下にあるUser Defined Contestのボタンをクリックします。

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すると、high school contestという名前のCFGファイルがリストに表示されているはずです。

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これは、hstest.cfgというCFGファイルです。 このCFGファイルは、高校コンテストのプラグインと同時にインストールされたものです。 このCFGファイルを選び、zLogを起動してください。

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もし、リストのhstest.cfgが表示されない場合は、CFGファイル選択ウィンドウの上の参照ボタンから、zlog.exeのあるフォルダを選ぶと表示されます。 それでも見つからない場合は、どこかに保存されてはいるが、散逸してしまったのでしょう。 プラグインをインストールし直せば、今、CFGファイルを参照しているフォルダに再びダウンロードされます。

QSOを入力する

後は、普通にQSOを入力していくだけです。

image

スコアウィンドウを表示すると、高校コンテストのルールに沿った得点が表示されます。

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サマリーシートを作成する

また、JARL R2.0サマリーシートを作成すると、得点が正しく記載されるはずです。 試しに作成してみましょう。 Fileメニューから、Contest E-Log (JARL 2.x)メニューをクリックしましょう。

image

すると、サマリーシートの作成ウィンドウが表示されます。

image

ウィンドウの下にあるE-log作成ボタンを押して、EMファイルを保存しましょう。 すると、以下のように、正しく得点が計算されています。

<SUMMARYSHEET VERSION=R2.1>
<CONTESTNAME>high school contest</CONTESTNAME>
<CATEGORYCODE></CATEGORYCODE>
<CALLSIGN>JA1ZLO</CALLSIGN>
<OPCALLSIGN></OPCALLSIGN>
<TOTALSCORE>209</TOTALSCORE>
<ADDRESS>??
</ADDRESS>
<NAME></NAME>
<TEL></TEL>
<EMAIL></EMAIL>
<POWER></POWER>
<FDCOEFF>1</FDCOEFF>
<OPPLACE></OPPLACE>
<POWERSUPPLY></POWERSUPPLY>
<COMMENTS></COMMENTS>
<REGCLUBNUMBER></REGCLUBNUMBER>
<DATE>2022?N9??11??</DATE>
<SIGNATURE></SIGNATURE>
</SUMMARYSHEET>
<LOGSHEET TYPE=ZLOG>
DATE(JST)	TIME	BAND	MODE	CALLSIGN	SENTNo	RCVNo
2022-09-11	14:23	7	SSB	JO1ZAA	59 10C	59 11HS
2022-09-11	14:23	7	SSB	JO1YAA	59 10C	59 11HS
2022-09-11	14:23	7	SSB	JS2YAA	59 10C	59 18HS
2022-09-11	14:23	7	SSB	JQ1YCK	59 10C	59 11HS
2022-09-11	14:24	7	CW	JS2XAA	599 10C	599 18C
2022-09-11	14:24	7	SSB	JI1TAA	59 10C	59 11C
2022-09-11	14:24	7	CW	JS7XAA	599 10C	599 02C
2022-09-11	14:25	7	CW	JP7XAA	599 10C	599 02HS
2022-09-11	14:25	7	CW	JQ1YCK	599 10C	599 11HS
2022-09-11	14:25	7	CW	JQ1YKM/1	599 10C	599 16HS
</LOGSHEET>

なお、JARLサマリーシートR1.0には対応していません。 つまり、R1.0で保存すると、得点が間違ったものになります。 希望が寄せられれば、R1.0への対応を検討しようと思います。

通常のユーザ定義コンテストと何が違うの?

高校コンテストのプラグインをインストールしたとは言え、結局のところ、hstest.cfgというCFGファイルを選んでコンテストを開いた点では、従来と同じです。 しかし、このCFGファイルには、従来にない、特殊な設定がされています。 以下にCFGファイルの全容を示します。

#high school contest
mycall        JA1ZLO
wpm           30
weight        50
tone          on
loop          2.5
vloop         10.0
prov          10
zero          O
one           A
nine          N
f1_a          CQ HS TEST DE $M $M TEST
f2_a          $C $R$VC
f3_a          TU $M TEST
f4_a          NR?
f5_a          $C?
f6_a          QRZ?
f7_a          $C TU DE $M TEST
f8_a          $C QSO B4 TU
f1_b          $M
f2_b          $R$VC
f3_b          GL
f4_b          NR?
f5_b          QRL?
f6_b          QRZ?
f7_b          TU
f8_b          E E
reverse       off
power         --H-H-HMM----
pt7           1311
pt21          1311
pt50          1311
pt144         1311
pt430         1311
dat           hstest
spc           zlog
sub           zlog
cut           0
sendnr        $VC
JARL          on
mode          on
counthigh     on
unlistedmulti off
exit
dll           hstest.dll

最後の2行に注目してください。 まず、exitとは、CFGファイルの解析をその行で終えることを意味する命令です。 これ以降の行は、従来のCFGファイルとしては無視されます。 特に、32bit版のzLogでは完全に無視されます。

exit

そして、続くdll命令は、hstest.dllをコンテストプラグインとして利用することを指示する命令です。 hstest.dllは、高校コンテストのプラグインの本体です。

dll           hstest.dll

つまり、この命令によって、高校コンテストに特化した得点計算が有効になるというわけです。 他のコンテストプラグインでも、同様にexit命令とdll命令を利用することで、コンテストプラグインが有効化されています。

zLogをアップデートしたらプラグインはどうなるの?

zlog.exeを最新版で上書きした場合、zlogの設定(zlog.ini)が引き継がれるのと同様に、プラグインの設定も引き継がれます。 なので、引き続き使用できます。 もちろん、フォルダごとzLogを入れ替えた場合は、何も引き継がれないので、プラグインをインストールし直す必要があります。