リグコントロールの設定

目次

ICOM KENWOOD YAESU JRC OmniRig アルインコ Elecraft Ten-Tec その他

概要

zLogはリグと接続することにより、より便利に使用することができます。

  • QSO毎に周波数,モードを記録します。QSY時によくあるバンド,モードの切替忘れを防止できるためオペレーションに集中できます。
  • バンドスコープよりダイレクトにバンド,モードへジャンプでき、S&P時のQSYの手間を削減します。
  • QSO終了時にRITをクリアーすることができます。
  • CW時はXITの制御も行う事ができます。

必要な物

PCにCOMポートが必要です。無線機1台に1つ必要です。
最近のPCはCOMポートが無いことが多いですので、無い場合はUSB-シリアル変換アダプタが必要です。
無線機によってはUSBケーブルを直接接続できる機種もあります。

COMポートとは

昔はRS-232C、今はEIA-232Dと言うシリアル通信インターフェースで、最近はDサブ9ピンのコネクタで接続します。
通信速度はbpsと言う単位で表し、2400,4800,9600,19200,38400bpsあたりが実用域です。
その他のパラメータ(通信条件)としては、データ長、ストップビット長、パリティ有無があり、無線機(メーカー)によって決められています。

設定

対応している機種はCOMポートを通じて、周波数・モード情報の取得やzLog側でのバンド・モード変更に合わせて無線機側のバンド・モードの変更ができます。
COMポートの速度は300bps, 1200bps, 2400bps, 4800bps, 9600bps, 19200bps, 38400bpsから選択できますが、なるべく9600bps以上を使用して下さい。
無線機側の速度設定と同じにする必要があります。その他の通信条件は無線機にあわせてzLogが設定しますので無線機側の通信条件を変更しない様にして下さい。

最近の機種はUSBのポートが付いていますが、全てUSBを使った仮想COMポート接続です。

設定画面

※バージョン2.8.7.3での画面です。


モバイル対応(2.8.5.0~)

発電機を利用した移動運用でzLogを使うことも多々あるかと思います。発電機への給油の際は一度止める必要があります。
当然ながら停電しますので、無線機の電源を落とすことと思います。
今まではzLogがエラーを起こすのでzLogも終了させる必要がありましたが、終了させるとバンドスコープの内容が失われたりするので、
2.8.5.0よりリグコントロールのON/OFFができるようになりました。

また、不意の停電時の対策として、USBデバイスの抜去を検出すると、リグコントロールは自動でOFFになります。

※CWのキーイングもリグコントロールのON/OFFに連動します。OFFの場合はキーイングできません。

操作手順

  1. リグコントロールのウインドウでスイッチをクリックし、OFFにします。
  2. 無線機の電源を切ります。
  3. 発電機に給油します。
  4. 無線機の電源を入れます。
  5. リグコントロールのウインドウでスイッチをクリックし、ONにします。
  6. 運用を再開します。

ログコントロールのON/OFF


PCスリープ対応(2.8.7.2~)

前述のモバイル対応にも関連しますが、PCがスリープ状態になったときにもリグコントロールをOFFにします。
初期設定ではスリープから復帰した際、手動でリグコントロールをONにする必要があります。
スリープ時,復帰時の動作についてはオプションで設定可能です。


ICOM

ICOM機種はトランシーブモード動作とポーリング動作を選択できます。
ポーリング間隔は9600bps以下の場合150ms,19200bps以上の場合75msです。(V2.5)

※バージョン2.4での制限事項
zLog起動時とポーリング動作時は周波数の読み取りしか行いません。
トランシーブ動作時は無線機側でモード切替操作を行ってzLogと同期して下さい。
ポーリング動作時は手動で無線機とzLogのモードを合わせる必要があります。

※バージョン2.5までの制限事項
RIT Clear機能は実装されていません。

オプション項目

~バージョン2.7.0.3

設定項目 チェックON チェックOFF
Use Transceive Mode トランシーブ ポーリング
Get band and mode alternately 周波数とモードを交互に取得 周波数のみ取得

バージョン2.7.0.4~

設定項目 選択肢 説明  
Mode CI-V Transceive On トランシーブONに対応します デフォルト
  CI-V Transceive Off (Polling) トランシーブOFFに対応します  
Method Get freq. and mode (slow) 周波数とモードを交互に取得します デフォルト
  Get freq. only (fast) 周波数のみ取得します  

機種別情報

機種名 CI-Vアドレス RIT制御 XIT制御 CW再生 VOICE再生 備考
IC-703 $68 × × × ×  
IC-705 $A4 ×  
IC-706 $48 × × × ×  
IC-706MkII $4E × × × ×  
IC-706MkII-G $58 × × × ×  
IC-707 $3E × × × ×  
IC-718 $5E × × × ×  
IC-721(IC-725) $28 × × × ×  
IC-726 $30 × × × ×  
IC-728 $38 × × × ×  
IC-729 $3A × × × ×  
IC-731(IC-735) $04 × × × ×  
IC-732(IC-737) $04 × × × ×  
IC-736 $40 × × × ×  
IC-738 $44 × × × ×  
IC-746 $56 × × × ×  
IC-746PRO(IC-7400) $66 × × × ×  
IC-7000 $70 × × × ×  
IC-7100 $88 × × ×  
IC-7200 $76 × × × ×  
IC-7300 $94 × USB1本でCI-V/CW可能。2.6.0.0~
IC-7400 $66 × × × ×  
IC-7410 $80 × × × ×  
IC-750/750A(IC-751) $1C × × × ×  
IC-756 $50 × × × ×  
IC-756PRO $5C × × × ×  
IC-756PROII $64 × × × ×  
IC-756PRO3 $6E × × × ×  
IC-7600 $7A × ×  
IC-7610 $98 × ×  
IC-7700 $74 × ×  
IC-78 $62 × × × ×  
IC-7800 $6A × ×  
IC-7851 $8E × × USB1本でCI-V/CW可能。2.6.0.0~
IC-760(IC-761) $1E × × × ×  
IC-760PRO(IC-765) $2C × × × ×  
IC-775 $46 × × × ×  
IC-780(IC-781) $26 × × × ×  
IC-575 $16 × × × ×  
IC-820 $42 × × × ×  
IC-821 $4C × × × ×  
IC-910/911 $60 × × × ×  
IC-970 $2E × × × ×  
IC-271 $20 × × × ×  
IC-275 $10 × × × ×  
IC-371(IC-471) $22 × × × ×  
IC-375(IC-475) $14 × × × ×  
IC-905 $AC × 2.8.5.0~
IC-9100 $7C × × × ×  
IC-9700 $A2 × × USB1本でCI-V/CW可能(2022/09確認)
IC-1271 $24 × × × ×  
IC-1275 $18 × × × ×  

協力:7M4KSC, JS2FVO

  • RIT制御・・・コマンド21-01が使用でき、RIT Clear機能が使える機種
  • XIT制御・・・コマンド21-02が使用でき、Magical Calling機能が使える機種
  • CW再生・・・コマンド14,17が使用できる機種(V2.9以降)
  • Voice再生・・・未実装

KENWOOD

コマンド体系として大きく2パターンあります。

  • TS-690系・・・TS-690/TS-450/TS-850/TS-950/TS-790/TS-570
  • TS-2000系・・・TS-2000/TS-590/TS-890/TS-990

TS-480についてはマニュアルが入手できていないので、上記どちらに属するか不明ですが発売時期的にTS-2000系の可能性が高いです。

機種名 対応バージョン 動作可能機種
(左の機種名の選択で動作可能な機種)
CW再生 Voice再生 備考
TS-690/450 2.4.0.0 未テスト:TS-140/680 × ×  
TS-570 2.5.0.0   × × 1.9M-50M
TS-590/890 2.5.0.0   × 1.9M-50M,ANT1-2
TS-990 2.5.0.0,2.8.5.0   × 1.9M-50M,ANT1-4
TS-850 2.4.0.0 確認済み:TS-950
未テスト:TS-870/940
× ×  
TS-790 2.4.0.0 未テスト:TS-711/811 × ×  
TS-2000 2.4.0.0 未テスト:TS-480 × 1.9M-2400M
TS-2000/P 2.4.0.0 ポーリングで情報取得します ×  
  • CW再生・・・コマンドKS,KYが使用できる機種(V2.9以降)
  • Voice再生・・・未実装

YAESU

YAESUはポーリング動作のみです。
ポーリング間隔は9600bps以下の場合150ms,19200bps以上の場合75msです。(V2.5)

機種名 対応バージョン 動作可能機種
(左の機種名の選択で動作可能な機種)
備考
FT-710 2.8.4.0 確認済み  
FT-817   確認済み:FT-857
未テスト:FT-897/FT-818
 
FT-847      
FT-920      
FT-991   確認済み:FTDX10, 制限有り:FT-710(RIT制御不可)  
FT-100      
FT-1000   未テスト:FT1021/1011(ROM 1.07以降)/FT-747/FT-840/FT-850/FT-900/FT-757GX2(1)
PCからの送付のみ確認済:FT-757GX
1 FT-757GX2は、FMモード選択不可
 
FT-1000MP   MarkV 初期MarkVではこちらを選択
MarkV/FT-1000MP     後期MarkVではこちらを選択
FT-1000MP Mark-V Field      
FT-1011(PC->RIG)   PCからの周波数セットコマンドの送付のみ ROM 1.06
FT-2000   確認済:FT-950
未テスト:FTdx101/FT-450/FT-891/FTdx1200
ANT1-2
FTDX-3000 2.8.5.0   ANT1-3
FTDX-5000/9000 2.8.5.0   ANT1-4

協力 JO3JYE, JL1LNC, JM1UWB, JQ1BVI, JF2QNM, JJ1CVH, JI1XSE, JS6RTJ

PCからのデーター送付のみに対応のリグ(リグからのPCへのバンド読み取り不可)
FT-757GX(FT-1000で動作確認済)/FT-655(不明)/FT-736(不明)

コマンド未対応リグ
FT-767/FT-980

CATが装備されていないリグ
FT-ONE/FT-726


JRC

機種名 動作可能機種
(左の機種名の選択で動作可能な機種)
備考
JST-145    
JST-245    

JST-135,125,110,100のPC制御情報を求めています。


OmniRig (VE3NEA)

zLog V2.6 betaでOmniRig V1.19での動作を確認しました。

※ 機種によってはOmniRigバンドルのINIファイルの手直しが必要な場合があります。

FT-2000の例

下記の様に修正することで期待した動作になります。

[pmVfoAA]
Command=(FR0;FT2;)
ReplyLength=0

アルインコ

機種名 備考 動作可能機種
(左の機種名の選択で動作可能な機種)
DX-77 OmniRig V1の選択:未テスト  

DX-SR9のKG-TRXのCOMと別のCOMが共存出来るかどうかの情報を求めています。


Elecraft

機種名 動作可能機種
(左の機種名の選択で動作可能な機種)
備考
K2   OmniRig V1の選択:未テスト
K3S/K3/KX3/KX2   V2.8.6.0~

協力 JM1UWB

※K3S/K3/KX3/KX2注

データ長:8bit、パリティなし、ストップビット:1bit
CONFIGメニューの「PTT-KEY」を「RTS-DTR」にすることにより、RS232Cケーブル1本でリグコントロールとCWキーイングが可能。(「DTR-RTS」でも可)


TEN-TEC

機種名 動作可能機種
(左の機種名の選択で動作可能な機種)
備考
Eagle   OmniRig V1の選択:未テスト
Jupiter   OmniRig V1の選択:未テスト
Omni VII   OmniRig V1の選択:未テスト
Omni VI Plus   OmniRig V1の選択:未テスト
Orion   OmniRig V1の選択:未テスト
Paragon   OmniRig V1の選択:未テスト

PC制御情報を求めています。


その他